報道陣に取り囲まれ苦渋の表情を浮かべる欽ちゃんを見て、先日の村上ファンド騒動を思い出した向きも少なくは無いでしょうが。しかしやっぱり、本家は実に正しいなあ、と。あちらこちらで「偽善の人」「根っこは真っ黒」と言われる(そして昨今では、もうある意味それが持ちネタにすらなっている)萩本欽一氏ですが、今回の「偽善」は、まさに「偽善でも善は善」のパターンだと私は思います。
確かに、欽ちゃん球団を解散させる必要は無いかも知れません。茨城ゴールデンゴールズには、この球団をステップにプロを本気で目指す選手も多数おります、たかが押しかけで無理やり入団してきた挙句に仕事の合間にちょこっと顔出してるだけの芸人一人のために、片岡ちゃんを始めとする未来ある若者の居場所を根こそぎ奪うのはあまりにもあまりです。
欽ちゃん球団(茨城GG)は、WBCやセパ交流戦などのいわゆる「野球界の大きなうねり」の中で、きちんと固有名詞で残されるべき価値のあるものだと思います。草野球が活性化してジリ貧だった野球というスポーツが少しだけ身近に戻ってきたり、“女性野球選手”という存在に改めて問題提起が成されたりしたのは、やはりこの球団の存在があってこそ。犯罪者山本の存在とそれを秤にかければ、その存在意義から言ってももう圧倒的に「欽ちゃん球団存続」の方が優先されるべきでしょう。
でも、故にこそ「解散」を明言した欽ちゃんは正しい、と私は思う訳です。これから犯罪者山本は、あまりにも安易に短絡的に自分の欲望のままにやらかした行動が元で引き起こされたこの「解散」を、一生背負っていくべきだと。
欽ちゃん球団が無くなれば、選手スタッフは勿論の事、地元の後援者やファンからも大変な怨念が発生するはずです。そりゃもう、「ショック」とか「迷惑」のレベルではありませんわね。犯罪者山本にしてみれば、「たかがこの程度のことでそんな大事に・・・」かも知れません。
でもねえ、
「たかが」
じゃないんだよ!ああいった犯罪を犯すという事は、そもそも複数の他人の人生を目茶目茶にするという事なんだよ!
性的犯罪の場合、どうしても男性側からはやれ本人にも隙があっただのどこまでが強要か判断が難しいだのというアホみたいな理由を載せて「たかが」という言葉が出がちなのですが。それは間違いであって、何があっても犯罪は犯罪なのですよ、実際問題。

    以前スーフリの話の時にも出ましたが、「その時被害者は未成年なのに飲酒をしていた」というのを理由に己の罪を軽減しようとするバカは一発退場って事で。
    確かに未成年飲酒は犯罪ですが、それはそれとしてまた別の場ではっきり裁かれるべき事。
    「未成年の癖に大人と酒飲んで盛り上がってるバカ娘は、そういう被害にあって当然」
    という論は却下。そもそも未成年は「判断力の不備」故に「未成年」と定義されている訳で、未成年の飲酒を中止させて帰宅させるのが成年の本分なのに「しめしめ」と飲ませた挙句に自分の欲求を満たそうとする馬鹿は、卑劣以外の何者でもありますまい。
犯罪者山本に、自分が考えているであろう以上の社会的制裁と怨念を背負わせた欽ちゃんは、本当に正しい。球史の一端に名を刻まれてもおかしくない程の功績ある球団が、性的犯罪者一人の愚行の為に解散した。全ての責めは犯罪者山本が負うべきである。正しい。うん、正しい。犯罪を犯すにあたっては、それだけのリスクがあるんだぞ、という事を世に知らしめた本家欽ちゃんは、やっぱり正しい。うん、正しい。
という訳で、欽ちゃん球団解散に1票。さあ、片岡ちゃんファンは全身全霊をかけて山本を呪おう。