物凄くよくしゃべります。一日中、のべつまくなしに喋っているか歌っているか。会話レベルとしては、そうですね、英語中学一年生終了時相当、という感じでしょうか。とりあえず、単語が多いので文章にはなっていなくても意味は通じる、と。道を歩いていると、「ありさん、おうちかえったのねー」「みどりのタクシー、じいじとばあばとのったねー」「ゆうびんやさんのくるまは、あか!」「おさんぽは、いいねー」「ぱんやさんにいきたいなあ」「どこいこっか」等々、いつまでも喋りまわっています。
彼女の発音に慣れていないと聞き取れない単語や、生活習慣が把握出来ていないと意味の通じない事などもまだまだ多いのですが。たとえば、父親と二人で出かけた所に私が電話を入れて、「今どこにいるの?」と問えば、「ドキンちゃんにのってるのー、アイスたべたのー」と明確な返答が返ってくる程度の会話力はある模様(ちなみに、「ドキンちゃん云々」というのは、某デパート屋上プレイエリアに設置されている、いわゆるゴーカートの事です。横にお菓子売り場が併設されていて、父娘でそこに出向いてソフトクリームを食べて“ドキンちゃん号”に乗る、というのが最近の二人のお定まりのコースな訳ね)。
元々父母双方の女系が「とてつもないお喋り」という血のせいもあるのでしょうが。どうやら、彼女の喋りぃには、もうひとつ理由がありそうな気がします。それは、「よく食べ目が堅い」という彼女の資質。
とにかく食べるが故に体力の有り余っているわが娘。おまけに、日中本当に寝ない(=目を閉じない=「目が堅い」)ので、どうしても外出する時は徒歩が多くなります。一応バギーも持って出るのですが、最近ではほぼ荷物運び車と化しているのが現状。下手をすると、3時間以上も平気で歩き回る2歳児の体力に、三十路をはるかに超えたハハは毎日疲労困憊させられるのが常でございまして。
で、手をつないで隣同士で歩いていると、ですね。どうしても、彼女の語りかけをスルーする事が出来ない訳です。バギーに乗せている時はハハはいつも背後にいる訳ですから、ちょっとぐらいの聞き逃しや返答の不能があっても、それは自然といえば自然な成り行き。ところが、手をつないで隣同士、となると、もう絶対にそうは行きません。ほんの小さな問いかけ語りかけでも、いちいち拾って答えてやらなきゃならない。で、答えが返ってくるとなれば「じゃあ次、じゃあ次」となるのがコドモの常態。かくして、1歳半過ぎ頃から、娘と私のお散歩タイムは、「とどまる所を知らぬお喋りタイム」という事になってしまったんであります。で、日に日に喋りぃになっていくわが娘・・・ちなみに、歩きながら喋るってのは、物凄く体力を消耗するんですよね。もう、毎日毎日私ゃへとへとでございますとも。
そういえば、私の母もオットの母も、歩いている最中はずーっと喋り捲っているタイプ。何かが勿体無いとでも思うのか、ひたすら色々と語りまくってます。どちらも「黙って歩く」という事が出来ないのですが・・・これ、多分隔世遺伝でむん子に行っちゃったんだなあ。しかも、双方の血筋の2倍濃縮。おおう。
そんなむん子ですが、この夏彼女はいわゆる「トイレトレーニング」を一切やりませんでした。育児雑誌などには、「2歳の夏が勝負!」「コトバが出始めたらもうスタート」などと書いてあるようですが。むん子の場合まだまだ身体が小さく、腎臓機能が成熟していないため、「今やっても無駄、ハハが苛々して結果親子で泥沼に陥るのが関の山」とあっさり諦めてしまった我が家であります(簡略に言えば親の怠慢か・・・)。
うちの母は、
「アンタは1歳半の時には取れてたわよ!紙オムツ代が勿体無いわよ!夏場にとっとと済ませておけばいいのに!」
と、少しでも早く何とかさせようとヒステリックに騒ぎ立てていたのですが。先日友人に会った際、「うち、今年はちょっと無理だと思うのよね・・・」と言ったら、「えー?アンタバカじゃないのー?まだ2歳でしょ?今年やる気でいたの?信じられない!オムツ外しなんて3歳からで充分充分!」とばっちりお墨付きを頂いたので、心安んじて来年に勝負をかけようと思っているところでございまして。
で、結果的に。
むん子は、「一見いっちょまえにべらべら喋ったり歌ったりしている癖に、おしりはオムツでもっこり」というコドモになっているんです。また、よく咀嚼しよく喋り顎を使っているせいで、顔の下半分が同年代の子供よりも妙にしっかりしている(=老けている)んですよ!という訳で、最近外出すると気にかかるのは、少し年上のお子さんを持つお母さんやお祖母さん方の視線。先日は、かなりはっきりと「えー、あの歳でまだおむつなんだわあの子」と背後から言われてしまいました。「あの歳で」って・・・むん子、まだ2歳3ヶ月なんですが・・・。しかし確かに、デパートなどのオムツ替えコーナーに行くのはかなり気恥ずかしい今日この頃でございます。せめて、オムツ替えシートに寝転がったままデカい声で「おむつかえるときもちいいねー!うん○はでてないのよ!ねー!」とものすごく明快な発音で叫ぶのはやめてくれまいか、わが娘よ・・・。
よく、「ほんの数ヶ月の“コトバが早い遅い”なんてのは、後からの長い人生考えるとどうという事は無い」などと育児雑誌に書いてありますが。とんでもありません、はっきり言えばむしろ迷惑ですお喋りな幼児なんてのは。ええ。ああ、先が思いやられる・・・(疲)。