ダ・ヴィンチ・コード』の文庫版を一気に読了。よくそんなヒマがあるもんだ、私・・・(というか、授乳中に読書するのは子供のためにもヨロしくないと思うが)。
読む前はてっきり、『神々の指紋』系のトンデモ本だと思っていたんですが。なるほどね、これは「レオナルドの暗号を解きほぐす」本ではなく、普通の謀略小説だったのですなあ。以前この小説をネタ元としたらしき特番をチラ見した時、いかにも「新発見!」的に放映されていたシオン修道会や聖杯に関する内容がどれもどこかで聞いたような内容だったので、あれれれれ?と思っていたのですが。小説では、このテの「新解釈」が「既に研究者にはよく知られている推測」として処理されていたので、非常に得心が行きました。謀略小説としては、『ミネルヴァのふくろうは日暮れて飛び立つ』の方が面白かったかな。ラスト近くの蛇足に関しては、まあ真っ当な日本人としては間髪入れずに「おまえは島耕作かッ!」と突っ込むのが正しい姿勢のような気もいたします。しかし、トム・ハンクスねえ・・・ううむ・・・。