富豪刑事』。いやーん懐かしい。一時期、山藤章二表紙絵の筒井康隆文庫本、そりゃもう読んだものだったわー・・・と遠い目になる私。今でも、昔住んでいた家の自室の本棚の、どの辺りにあの赤い背表紙がずらずらと並んでいたか、ありありと思い出せますわ。その割に、内容をあんまり覚えていないってのがアレなんですが。あはー。
で、話ずれましたが『富豪刑事』。確か、初読時にはヒロミ・ゴーのイメージで読んだ筈。勿論、今それをやるならギリギリでミチヲでしょうが・・・まあ、このキャラクター(というよりは『富豪』『刑事』という字面が持つ印象としての存在)をテレビに乗せる為には、やっぱり男性よりは女性の方がよろしいのでございましょう。深田恭子、相変わらずの浮遊感がなんとも言えずお素敵な感じに嵌っております。“富豪”という語感の「ありえなさ」を体現するという意味では、やっぱり深キョンちゃんやミチヲレベルの「ありえない」人じゃないとどうしようもありますまいねえ。あんまりアレな人がやってしまうと、もう生臭いばっかりで。
ストーリーの方は見るべき所も何も無いんですが(あえて言うなら、西岡徳馬升毅相島一之とずらずら私好みが並んでいる中にあって、なお白眉な寺島進様・・・)、とにかく必見なのはエンディングロールでございますな。ミチヲが熱唱(?)する迫力足らずのお耽美『愛のメモリー』に乗せて、登場人物が優雅に華麗に輪舞するエンディングは、このクール屈指の出来栄えと申し上げてよろしいかと。っていうか、それだけのドラマですこれ。平たく言えば深キョンイメージビデオ、『黒革』に引き続いての主演女優大コスプレ接待ドラマですわな。これはこれでニーズありそうだから許可。
それにしても山下真司、『ケータイ刑事』といいこれといい、何かもういいキャラ立ち上げちゃったなあ。一生一刑事って感じ?他は何をやっても外しそうだけれど、どう転んでも食いっぱぐれの無いポジションを磐石に構築しちゃった感ありありです。泣き虫先生の未来に幸あれ。