無事2歳。
遠くへ来たのやらまだまだ道は長いのやら。それでも、最初の1年に比べるとあっという間に過ぎてしまったような気はいたします。過酷だったからなあ、1歳までは・・・。
日に日に生意気にわがままになって行く我が子を見ては、
「ああ、この調子で、この子と私との間にも私と母との間のような関係が出来てしまうんだろうか」
と溜息をつく事が多くなりました。何だか寂しいお誕生日でございます・・・って、喜ばなくてどうするよ!
それにしても、本当に2年!あの日から2年経ったのか、と思うと、愕然とするより他はありません。
4月30日、ゴールデンウィークの谷間。ひとりで遅いお昼を食べようとして座った瞬間に破水の感触があり、そのまま病院へ。夫は単身赴任先に行っており、母は義母と一緒にのんびり浅草観光などに出かけていたもので、たまたま仕事の谷間で家に居た父にタクシーを捕まえに走ってもらい(どこに電話しても無線タクシーが出払っていた)、どきどきしながら病院に向かいました。そのまま各種検査を経て午後4時に入院、
「明朝7時に陣痛促進剤を入れますんで、それまでしっかり休んでくださいね」
と言い置いて昼勤の看護婦さんが交替した後、午後11時過ぎにおなかがしくしく痛み出しまして。これが本格陣痛になるまでに約2時間、そしてそのまま午前6時59分に怒涛の出産!(1分ぐらいおまけしてくれても良さそうなものなんですけどね、母子手帳には非常に厳密に「6時59分」との記載が)
夜勤の看護婦さんには、「まさか初産のアナタが私の勤務時間内に出産を終えるとは思わなかった、陣痛の一番辛い時間に『まだまだこんなモノじゃないのよ!』なんて叱咤しちゃってゴメンナサイ」と謝られ、日勤の看護婦さんには「朝来たら産んじゃってるんだもん、驚いたわあ」と笑われ、いやもうなんともはや。
産まれて来た瞬間に大声で泣いてくれたので、気の遠くなりそうな疲労の中で「無事に生まれてくれたんだ、ありがとう」と思った事。その後、四肢の筋肉が極度の緊張と唐突な緩和とのせいでぶるぶる震えて、全くコントロールできない状態になってしまった事。軽く産湯をつかってから再び私の枕元に連れて来られた娘が、私の想像していたものよりもずっと人間っぽかった事(どうやらこれは、新生児にしては恐ろしいほどの量の髪が生えていたせいらしい)。あまりの疲労に、半日ベッドの上から立ち上がることさえ出来なかった事。夕方になってようやく面会に向かい、初めて抱いた子供の小さく頼りない感触。その日の空の色。
あれから2年。あのふにゃふにゃが、ポニーテールなびかせつつ駆けずり回って「いや!やだの!ごーはーん!」などと叫んだり「さいたー、さいたー」などと歌ったりしているんですもの・・・うーん、こっちも年齢取る訳ですわ。ある意味、自分の誕生日よりも感慨深いものがございます。