女王の教室

予測しうる限り最悪のエンドロール、キター!って感じですわ。駄目だ!そんな中途半端な楽屋裏晒しは駄目だ!絶対に駄目だ!
いかなるエンドロールだったかと申しますとですね。
本編中で「悪魔のような鬼教師」を演じる天海祐希が、カットがかかると共にいつも通りの爽やかな笑顔でスタッフに挨拶してそのまま廊下を抜け、いつの間にかEXILEの軽快なテーマソングに合わせて見事なヒップホップダンスを披露する、という・・・ああ、それは研音の差し金なのか?折角『リコベン』当ててアップ中の天海のイメージ保持を狙ってるのか?「本当はあんな怖い女じゃなくって、ダンスもしちゃうお茶目で気さくな女優さんなんですよ」ってエンドロールで言い訳なんかしてる場合か!駄目だ!こんなドラマでそんなことしちゃ駄目だ!折角のあまみんの怪演が台無しじゃないか!ばかばかばか!NTVのバカ!
何しろ土曜日テレ枠ですから、大体においてベタな流れになるのは確定ではないかと。そもそも、深夜の番宣インタビューで、「阿久津真矢の過剰な厳しさは、底に深い愛情があるからだと認識して演技している」とあまみん自身が語ってる時点で既にダメダメのベッタベタな訳ですが(私はそれを聞いて大コケしたよ。ダメよ主演女優が始まる前からそんな事言っちゃ)。
最終話に向けての流れとしては、阿久津外圧(PTAか教育委員会関係)に潰されそうになる→生徒たち厳しさの奥の愛情に初めて目覚める→生徒団結して阿久津を救う→阿久津鬼の目にも一瞬だけ涙→そしてラストシーンは翌4月、阿久津また別のクラスで「テストを始めます」と振り出しに戻る、というのが大方の予想だと思うんですけどね。それでも、生徒役トップを担う志田未来ちゃん、優等生役の福田麻由子ちゃんなどなど、生徒役に芸達者かつそれぞれ個性的に可愛らしい子を揃えて来てるので、“萌え”対象年齢が低下の一途を辿る昨今、そっち方面のニーズはかなりあるんじゃないかと。ことに、志田未来ちゃんがあまみんに見下ろされてガクガクブルブルとなっている様子などは、まあもうお見事としかいいようがございません。
そして肝心のあまみんも、エンドロールの余計な言い訳を除けば、実に見事な怪演。きりりとひっつめた頭とタイトな服装が、あきらかに日本人として間違っている等身(→この写真を見よ!下手すりゃ9.5等身近くあるように見える)を際立たせて、まるっきり何かのアニメの登場人物(もちろんベタな悪役)でございます。冷徹で明快な口調も、美しくも能面のような無表情から発せられる冷酷な視線も、素晴らしい作りこみっぷり。ザ・サディスト!あーあ、こうなるとつくづく余計なエンドロールがなあ・・・(<くどい)。
「土曜日ご家族枠」という事を考慮してか、それなりに息抜きの出来るシーンや配役を取り揃えて、かなりバランスを重視しているらしいつくりではございますが。それって、あっという間に「中途半端」に堕する危険を孕んでいる訳で・・・この枠で実験的な内容をやるのは、ちょっとナニなのではないかしら。うーん、やっぱりこの時間帯、見る見ないに関わらず、個人的には「ジャニーズ主演の漫画原作荒唐無稽物」が一番座りの良い気がいたします。
っていうか・・・これ、抗議殺到で打ち切りになったりしないのかなあ。変な意味でかなり危険度の高いシーンがあったりした訳なんですが。ご時世がご時世だけに、余計なところに気が行ってしまう自分がちょっと厭。