http://d.hatena.ne.jp/garogaro/20050725/p3
ああ、そうか、こういう風にすっきり書けばよかったのかな、と。介護の問題とか、求職難の問題とか。
以下、完全に殴り書き。何の整理も無くつらつらと。
一番イヤなのは、世の中には、色んなパターンで生活する色んな人が居るという事を、あまりにも簡単に否定される事。いわゆる「専業主婦」問題に私がかーっと反応するのは、「専業主婦」で括る事自体が厭だから。
割と不思議なのはさ、男の人って「括られる」のが平気な人多いよね。「男は皆バカだから」「男は皆ロマンティスト」等と言うコトバ(ま、この辺は、そこにあるニュアンスがネガティブじゃないので受け入れやすいのかも知れないけれど)に始まり、「○○大学の人ってそういう感じですよねー」「あー、○○地方の出身者って大体そうよね」等と言っても、男性にはあまりムキになって反論された事が無いような。「えー、そればっかりじゃないよー、色んなタイプが居るよ」と怒るのは、大抵女性って気がする(<という時点で男女を括ってる訳だが)。
「子供産まない専業主婦」と「子供産ない専業主婦」との間にはそりゃ深い深い溝があるのに、安易にどっちも「子無し専業主婦」で括られると、私の中のメーターは思い切り端まで振れる。不妊ねえ、普通「私不妊なんです」って簡単に言いふらせると思う?「だから判ってください、私『子供なんていりませーん、今が楽しければいいんでーす』っていう人とは違うんですよ」って、不妊の女性が言えると思う?「不妊治療をしている、と喋ったら、親戚中で『あのヨメは若い頃相当ふしだらな生活をしていたから病院にまで通わなきゃならんほど子供が出来ないんだ』という噂が立った」という話まであるんですよ?全く、世の中には「コドモなんてぽこぽこ出来て当然」と思っている輩が多すぎる・・・(<先日も友人に、「アンタ子供産んで何年になるよ?そろそろ不妊時代の個人的なダークな色々は人生からそぎ落としたらどうよ?」と叱られたばかりの私)。
シゴト。
昔、就職してしばらく経ってから後輩に、「どうして事務仕事なんて選んだんですか?ふろさんなら、総合職で行ける筈じゃないですか。いずれは職掌転換するんですよね?」と言われてカチンと来た事がある。私は、謙遜でも何でもなく、いわゆる「外でがんがん働く」ことに対して今一歩適性の無い人間だし、ことにその頃は「事務仕事をして業務を円滑に運ぶ事」の楽しさをじわじわと(先輩の教育よろしく)感じていた時期だったので・・・、「総合職でバリバリ働いて結婚しても働いて子供出来ても働いて色んな事をパワフルに両立して」が一番だとすっかり思い込んでおり、そのコースから外れている私のやり方にもの凄く疑問を抱いている風のその後輩の発言が、とても厭だったのだ。
でも。
いくらでも取替えのきく事務職は、結婚と同時に離職が当然。大した特殊技能や資格を身に付けられる訳でもなく、そのままずるっと経済活動の場としての社会から取り残されてしまうのがオチ。そして私も、いわゆる中途半端な「専業主婦」(税制上のね)になってしまったという訳で。結果的に、彼女の「バリバリ至上主義」は正解だったという事になる。
働きたいか働きたくないか、と言われたら、正直働きたい。今ちまちまやっているパート仕事は「私個人」を形成するのにとても大切な要因となっているし、何せ好きな事なので、出来ればもう少し頑張りたい。でも、でも。そもそも、仕事量自体が時代と共にどんどん減っていて、いくら働きたくても仕事自体が無い。
育児の問題もある。保育園に預けて仕事増やすにしたって、保育料が高すぎて今の業務状況では大赤字だし、そもそもまず保育園自体の空きもない。一段落するまで休職して、その間はしばしお勉強・・・と言っても、勉強したからといって復職できる保障など何処にも無い。そもそも、育児の一段落って一体何時だろう?
働きたい事は働きたいけれど、じゃあ、その他の色々な事を全部少しずつ削り取ってまで働きたいか?となると、それもまた。配偶者の業務は、パターンによっては時間的に不規則な状況に陥る事も多いので、明確な家事分担はとても望めない。「私だって働いてるんだから」という言葉で家の中が今以上にぐちゃぐちゃになるのを見過ごすのは厭だし、比較的精神力の弱い(そういった適性からも、最初の就職の時に事務仕事を選んだ訳だ)私がフルタイムできちんと税金払えるだけ働く事で、色んなものがギスギスしていくのも厭(とても容易に想像がつく・・・)。それに、配偶者も私も長子なので、いずれは必ず介護の問題が発生する。そんな中で、果たして「頑張って働いてきちんと税金払う」事だけが一番正解なのか?社会的責任って、経済活動に生産的に関わっていく事でしか果たせないのか?
色んな個性や状況や人間としてのタイプを無視して、
「やる気が無いから家事と育児と仕事を両立出来ないんだ、人間失格だ」
というような事を言われてしまうと、もう落ち込むしかない。確かに、いろんなわらじを履いて頑張っている人も居るし、それはそれで素晴らしいと思うけれど、「私にはそれだけのキャパが無いから優先順位を付けて頑張ります」と言うと、「キャパが無いなんて逃げだ、この社会で生きていく中で間違っている」と返されてしまうのは哀しい。
シゴト。
働く、という事を考えていると、いつも堂々巡りになってしまう。そして、「専業主婦」という大きなくくりの中に飲み込まれていく自分を見て、ひどく辛く哀しくなる。