AERAの記事にはじまった、「パラサイト・ワイフ」関連の件について。
書き散らかしてしまった断片を改めて読み直せば、当然「うわーっ」と顔を伏せたくなる訳ですが。今の自分(の能力及び時間的制限)が許す限りで、もう一度書き散らかしておこうかと。もしかして、更に混乱するかも知れませんが・・・ははは・・・。
・私が一昨日の日記で書きたかったのは「配偶者特別控除の是非」についてではなく、昨日も書いたとおり、「色んな形で生きている女性を『専業主婦』とひとくくりにした挙句、『働く女の人は前向き(で、働いていない女は人間の屑)』と簡単に言い放つその見識についてでした。妙に斜めに傾いだ諧謔的な書き方をしてしまい、また私に文章力が無いもんだから、どうもその辺が曖昧になってしまったみたいなんですが・・・。
多分、AERAの記事自体が、『専業主婦はパラサイト』などという扇情的な見出しを付けて、それこそりさたんが一時期叫んでいたような“専業主婦問題”を蒸し返して楽しんじゃいましょう、という視点で書かれていたんじゃないかと思うんですよね。だからこそ私も、AERAを茶化し、嫌味たっぷりな書き方をした訳です。

    大体、「主婦」というからには婚姻が前提になっている訳で、その場合、配偶者の立場や考え方だって「家族」としての行動に大きく影響してくる訳だから、「働かない女」がみなダメってのは、そういう意味でも馬鹿馬鹿しい台詞な訳で。本人は外に出て働きたくたって、配偶者が「どうしてもそれは困る」といいつのり、尚且つかつかつ家族が暮らしていけるだけの収入があった場合は、「働かない」だけが責められるのっておかしいもんね。
・ちなみに。配偶者特別控除の是非については、私は特に「残すべき」は思っていません。ちゃんとした理屈付けがあって、納得の行く「その後の対策」さえ立っていれば、いずれ配偶者特別控除が無くなるのはある意味当然だとも考えてます。
    「いや、今論ずべきはそっちじゃないだろ」とは思っていますが。何だか、文化祭を期近に控えたホームルームでクラスの掃除道具の修繕について語っているような馬鹿馬鹿しさを感じます。取りやすそうな所から取って税収を増やす事より減らせる無駄をがんがん減らして低税収でも回していける状況を目指した方が、長期的にはずっと効率的な筈なのに、とりあえず「簡単にちょっと手が打てそうだから」という安易な考えでサラリーマンや被扶養者をターゲットにしているな・・・という厭な気持ちは持ってます。小学生だって、ちょっとまともな考えの子なら、小遣いが恒常的に足りなくなったら、親にせびり倒す前にとりあえずまず自分のこづかい帖を見直すのが普通だろ、と。
・「子供を産まない女」という類の暴言(そうです、「子供を産ない女」という一言は、それだけで充分暴言になるのです。ましてや、「石女は生きる価値無し」などに至っては言うまでも無く)については、私はもうこの先どれだけ時間が経っても---多分一生涯、冷静に語る事は出来ないでしょう。いずれ絶対にひとつのサイトとしてまとめる、と決意だけはしているのですが、さて何時になる事やら。
    それだけでなく、実際問題として、「産まないと自主的に決意したカップル/女性」に関してだって、安易に責めるのは間違いだという気持ちはあります。『産んではいけない!』(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101161313/qid=1122475653/sr=8-1/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl/250-4591415-2127447)をほんの数ページ立ち読みすれば判る様に、今の日本は明らかに「子供を産み育てる事に意義と喜びを覚えられる社会」ではありませんから。皆が皆、「えー、コドモー、めんどくさいからうまなーい」と考えているかどうか。散々夫婦で話し合って考えて、その結論として「今の二人を取り巻く状況の中で、子育ての責任を負いきれるという自信が無い」という所に至るカップルが居たってちっともおかしく無い。更に、不毛な不妊治療を乗り越えて「二人で生きていこう」と決意したカップルも、“この先子供を得る意思が無い”という事で国賊扱いされるのか、という問題だってありますわね。まあ、「少子化」というのは、話を複雑にしようと思えばどこまでも複雑に出来る問題ではありますが。
・下に件の税制調査会の議事録へのリンクを貼っておきます。後半に入ってからの議論はもう素晴らしくトンチキな事になっていますので、この際是非皆様にもご一読いただきたく(冒頭しばらくは現状のとりまとめなどが長々続き、あまり面白くありません。スクロールして、発言間隔が短くなって来る後半まで飛ばすのがお勧め)。「子供を産まないのは男に魅力が無いからだ」等と言う発言まであったりして、もう大爆笑モノです。
    但し。「例えば1人産んだ場合は所得税は半分、2人だったら所得税は要りません、ゼロですと。例えば年収700万円ぐらいのところでね。それから上はちょっとあれですけれども、そのぐらいのことをしても、減税効果としてはあまり変わらないのだろうと思うのですけれども---中略---1人大体年間100万円でやれば、20年で2,000万円で子供は育つというから、その半分ぐらい出しますよと。それを税でやっちゃいますというぐらい、消費税がこれから上がる時に、そのくらい大きい話にしたほうがいいと思いますよ」等と言う大胆かつ建設的な意見もあって、流石に侮れない事は侮れませんが。
http://www.mof.go.jp/singikai/zeicho/gijiroku/b37kisoa.htm
・昨日ぐだぐだと書き散らかした「働く事」について。
これはもう、弁解のしようもありません。あれは、本当にただの泣き言・愚痴です。それも、もっとも性質の悪い、コンプレックスにまみれた。
“主婦”云々は別として、私個人は、(敢えてあの言葉を引きますが)「変な生命力の無いぶらぶらしている人」で間違いありません。非生産的な、いわゆる「パラサイトの屑」です。
判っているんです。今の仕事に先が無いのが判っているなら、別の方向に向けてきちんと歩いていけばよいだけの話。子供と遊んでいる時間やこうしてネットしている時間、睡眠時間や本読んでるを少しずつ削り、家事労働時間の効率化を図れば、勉強する時間だってちゃんと取れる筈。本気で対策を探す前から「仕事が無い、子供を託す場所が無い」と言うのはただの言い訳。「配偶者が多忙だから」「自分が忙しくなったら家庭がぎすぎすするから」なんてのは、そもそもちょっと自分が頑張ってまっとうな大人になればいいだけで、言い訳にすらならない。
「“専業主婦”という言葉に飲み込まれるのが哀しい」なんて格好を付けるくらいなら、自主的に行動を起こせばいい。それだけのこと、自明の事。
なのに、怠け者の私にはそれが出来ない。そこにある流れに押し流されて、ただぼんやり生きているだけ。そう、正に「変な生命力の無いぶらぶらしている人」、社会的には本当に屑みたいなもんです。それを、昨日はこねくり回してなんとか自己正当化しようと足掻いてただけ。
勉強も家事も育児も仕事も、実際にちゃんとやっている人はやっていますよね。で、そういう人を見ると、もう自分のコンプレックスがめちゃめちゃに刺激されてしまって、ついつい言い訳をしたくなる。その癖、「刺激されて奮起して自分も頑張る」方にはどうやったって行かない。怠け者、つくづくダメな訳です。
昨日は、その辺の己に対する鬱屈が莫迦見たいに噴出した結果の書き殴り日記。以前にも何度か書きましたが、私のなけなしのポリシーが「一度アップしたものは余程の事が無い限り消さない」というものなので、(今後の自分への戒めのためにも)残しておきます。が、あれは出来れば黙殺していただければ・・・すみません。恥ずかしい。